TOP 20080302

08/3/2 ビルマ難民からビルマの現状を聞く
なごや自由学校」の「世界につながる旅!愛知・岐阜4日間の」
企画のひとつとして、08/3/2に名古屋市内でビルマ難民3名から
話を聞きました。
参加者は13名で、「魅惑のビルマスイーツ」を食べながら、
アットホームな雰囲気で貴重な話が聞けました。

上手な日本語でユーモアを交えながら話をしてくれたのは、
「ビルマ民主化同盟(LDB)名古屋支部」支部長のアウンココウーさん。
ビルマの歴史(1962年クーデター、1988年民主化デモ、1990年
総選挙後も軍事政権が続いている)を振り返った後、軍事政権に
抗議をしたことで身の危険にさらされて国外脱出をはかった
世界中のビルマ人が、祖国の民主化を求めて活動している状況を
説明しました。
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↑話をしてくれた、ビルマ人のアウンココウー氏(左)

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↑魅惑のビルマスイーツ。ココナッツミルクとタピオカともち米が入っていておいしい。

昨年2007年には、燃料値上がりに対して抗議した僧侶を軍事政権が
暴行したことをきっかけとして、全国の僧侶が立ち上がり、
市民も参加して大規模なデモが起きましたが、軍事政権は
武力で鎮圧しました。日本人ジャーナリスト長井健司さんが
デモ取材の最中に射殺されたことは記憶に新しいことと思います。

1988年の民主化デモの際と異なり、2007年デモの映像や写真は
ビルマ国内のインターネットカフェなどから国際社会に発信され、
リアルタイムで注目されました。
しかし、軍事政権側はその後デモの写真を分析し、参加者を
かたっぱしから逮捕しており、デモ参加者の多くは隣国のインドや
タイに逃亡しています。

さらに、軍事政権側は今年5月に新憲法承認の国民投票を行い、
2010年に再度総選挙を行うと発表しましたが、
民主化リーダーのアウンサンスーチー氏は新憲法の規定で
立候補資格はないということで、単なる「軍事政権延命」に過ぎないと
アウンココウー氏は話しました。

日本はビルマ軍事政権に多額のODAを送って支援しましたが、
本当に貧しい人には届かず、軍事政権を肥え太らせ、中国や
ロシアからの兵器購入に使われたといいます。
日本政府を変えるのは日本に住むあなたたちなのです、と
問いかけられ、私たちに何ができるのか考えさせられました。

参加者から、そもそも軍事政権とはなにか、軍と政府の関係は
どうなっている、と質問がありました。
軍事政権とは、簡単に言えば各省庁の大臣が全員軍人。
軍人は経済のことなど何も知らず、自分たちのポケットを膨らます
ことしか考えていない。
軍人家族と一般人とは権利がまったく違う。
軍人の家族はそれぞれ会社を経営しており、一般人は会社を
起こすことはできない。
政府で働く一般人は、軍事政権のでたらめさがよくわかっているが、
声を上げることはできない。
近年ビルマでは首都移転を行い、政府関係者がいっせいに新首都に
移住させられたが、みんな沈黙している。
ビルマ国内ですこしでも軍事政権批判をしようとすれば、どこに
スパイがいるかわからず、すぐ逮捕されてしまう。
北朝鮮と同様の体制である、と説明しました。

また、「ミャンマーとビルマの呼称の違い」について聞かれ、
ずっとビルマ人はビルマと呼んでいたが、軍事政権がいきなり国名を
「ミャンマー」と決めてしまった。
国民の意見を聞かずに国名を決めたのはおかしいし、「ミャンマー」と
呼ぶことは軍事政権を承認することにつながる。
欧米では「ビルマ」と呼んでいるが、日本はすぐに「ミャンマー」を
認めてしまった。日本のメディアも「ミャンマー」と簡単に
言っているが、問題が多い、と説明がありました。

また、アウンココウーさんが日本で抗議活動をしていることで、
ビルマにいる両親らに迷惑がかかっていないか、という質問が
でました。
ビルマ軍事政権は、日本での抗議活動者の写真をすべて
撮っており、誰が参加しているか把握している。「息子が日本で
活動をしている」ことで両親に軍事政権から圧力がかかり、
客商売なので影響は出ているが、老人なので逮捕はされていない。
しかし手紙や電話はできない。「息子です」と電話で言うと
盗聴されていて、途中で切られてしまった。
メールやネットは政府が管理しており、政治批判のサイトは
ビルマ国内では見ることができない。ネットカフェでは見張りがいて、
さらに履歴までチェックされる。
それでも何とか技術に詳しい人が海外の情報をネットで入手している。
報道は軍事政権の都合のいいことしか報道せず、ビルマ国民は国内
ニュースの時間はテレビの電源を切ってしまう。
衛星放送で海外ニュースが見られたが、月6000チャットだった料金が
突然10万チャットに値上げした(労働者平均月収が3万チャット。)
ラジオだけは軍事政権も止められず、海外からのラジオを
聞いていて、国民はチャンスがあればまたデモをする。
北朝鮮とビルマ軍事政権は同じだ、とココウーさんは述べました。

別の参加者から、昨年12月にビルマ人が名古屋で行ったデモの
プラカードの中に、「北京オリンピック反対」とあったが、どういう
意味か問いかけがありました。
昨年9月のビルマ民主化デモの後、国連安保理でビルマ問題を
取り上げろ、という意見に、中国とロシアが反対した。
ビルマにはガス田があり、中国はビルマのガスを狙っている。
さらに、中国は東側にしか海がなく、南西に位置するビルマは
国際安全上重要視している。ビルマのガスを中国に売って、
中国から大量の兵器を購入している。
中国が天然資源が豊富なビルマと今後も付き合っていくためには、
今の軍事政権が都合がよい。
ビルマの軍事政権を経済的・政治的に支えている中国で「平和の
祭典」オリンピックを行うのはふさわしくない、と考えた。

2008年8月8日から開催される北京オリンピックに対し、ビルマ人は
世界中で反対行動を計画している。
偶然、1988年8月8日のビルマ民主化デモから20周年の日でもある。
「逆に日本人の皆さんに聞きたい。私たちは北京オリンピックに
 反対しているが、日本人の皆さんはどう思いますか?」
参加者の一人は「やっぱりオリンピックは見たいし・・・」
別の参加者からは「北京オリンピック反対、といっても、
いろいろな手段がある。例えば抗議の意味を込めてオリンピック
番組を見ないとか、オリンピックのスポンサー商品を買わない、とか。
いろんな意見を出し合って、中国・ビルマに圧力をかけてはどうか」
という意見が出ました。

アウンココウー氏は、さらにこう述べました。
ビルマ軍事政権には中国がバックにいて、本当にビルマは民主化
できるのか疑問に思うときもあるが、私たちはずっと戦い続ける。
この戦いは私たちの世代で終わらせる。
ビルマ軍は、上層部だけが豊かで、下は靴もはけないほど貧しい。
ビルマは徴兵制を取っておらず、希望者が軍に入るが、近年希望者が
減っており、14.5歳の少年が無理やり軍隊に連れて行かれることも多い。
軍隊は洗脳することに長けており、「軍に入ることは簡単だが、
抜けられない」ようになっている。
私たちと同じく1988年にデモをした同級生の一部が軍に入ったが、
まったく軍批判をしなくなってしまった。
しかし、昨年ビルマ軍が僧侶を殺したことは、軍内部からも批判があり、
一部脱走兵も出ている。その動きに期待したい。

最後に、欧米政府は、ビルマ軍事政権に対して経済制裁を行っているにも
かかわらず、日本政府は経済制裁に踏み切っていない。
日本政府の態度を動かせるのは日本人しかいない。
今日の話を知り合いに話しかけること、知り合いの政治家に
働きかけをすること、ビルマ人の抗議行動に参加することなど、
何か行動をしてほしい、と、アウンココウーさんは話しました。

抗議行動だけでなく、5月4日には、「ビルマの水掛け祭り」を
名古屋で行う予定です。また、気軽にビルマ料理を食べながら
ビルマ人の話を聞く機会を増やしていく予定だとのことです。
今後の活動の詳細は、ビルマ民主化☆名古屋のブログに掲載します。
http://freeburma.blog121.fc2.com/

終了後、アウンココウーさんと帰り道が一緒で、身の上話を少し
聞きました。
93年に日本に逃れてきてから早15年。ずっとバイトで生計を立てている。
昨年難民申請をしたが、入管からはいっこうに返事が来ない。
日本で知り合ったフィリピン人女性との間に2人の娘がいるが、
出産費用が足りなく、05年、次女の妊娠中に妻が子どもをつれて
フィリピンに帰国。それ以来家族に会っていない。娘たちは
タガログ語しか話せず、電話でもコミュニケーションが取れない。
「難民申請したのが間違っていたと思うときもある。
 でも、いつか家族とは会える。ビルマが民主化されるまでがんばる」
と話したことが印象に残りました。

最後に、参加者のひとり、唯さんの感想を掲載致します。
「私は、軍政下のビルマで暮らす人の本当の苦しさや、家族と離れて日本に暮らすビルマ難民の人たちの言葉にはできないつらさを、本当に肌身にしみて感じることはむずかしいことだと思います。私は家族と共に日本で暮らせていますから、なかなか想像もつかない。でも、普通に自由に暮らしたいという人を、応援したい。そして、ビルマの民主化のために動くことは、自分たちのためでもありますね。日本の過去現在未来をみつめる考えることになるのだなと。
世界の友人と共に、自由になれることを願って。」
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JOCスポンサー一覧
http://www.joc.or.jp/aboutjoc/sponsor/index.html
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2007年12月13日 毎日新聞 
 故郷ビルマ思うココさん /愛知
 ◇ハンドマイクで自由叫ぶが…妻や娘と離ればなれ
http://mainichi.jp/select/wadai/07kaiko/aichi/archive/news/20071213ddlk23040029000c.html

2008年 02月 27日 19:46 ロイター
五輪=中国政府、北京大会に対する政治的介入をけん制
http://jp.reuters.com/article/sportsNews/idJPJAPAN-30536320080227

2008/02/29 上野数馬
在留ビルマ人「難民不認定」の取り消し求め訴訟  
http://www.news.janjan.jp/living/0802/0802221308/1.php

2008年2月21日01時02分 読売新聞
ミャンマー新憲法案、スー・チーさんの立候補資格なし
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080221-OYT1T00088.htm

カテゴリ:街頭行動報告
テーマ:社会ニュース - ジャンル:ニュース

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